コンサルティングとデザイン思考

どのように提示するか

ここのところ、食品産業界では色々な風が吹いていて、その中のひとつにHACCPの義務化があります。
今までHACCPを導入していない会社に対して、行政からHACCP型管理をするようにという指導が順次はいっています。
先日、そのような指導のあった会社にHACCP型管理を導入するための説明に行ってきました。
さて、今日の本題はここから。
人生の先輩方の方法や過去の導入事例からいくと、
やらなければならないことの列挙、月に1回(またはそれ以上)訪問、最終完了月日の提示、そして費用(トータル)。
こんな感じである。
実はコレをぶち破った。
どうしても変えられないのは“規格や基準で決められているやらなければならないこと”
これは仕方ない。
でも、あとは変えることができる。コンサルティングとして、やることは変えられないけどやり方は変えられる♪
さて、どう変えたか。
1.感情に訴える
2.ストーリーテリング
3.Weで語る
4.オンライン活用

こんな風に変えた

握手

1.感情に訴える
やるべきこと、やらないといけないことを頭や理屈でわかっていても、ヒトは簡単に動かない。
考えるでなくて感じる、感じてもらう。
当初のスケジュール通りに進捗していくには重要なポイント
2.ストーリーテリング
今回行うHACCP型管理の導入についてストーリーにする。
もちろん、取得したら、社会的信頼がとか得意先からとかそういうありきたりのストーリーではない。
なぜならば、これってすごく第三者目線。導入する会社の従業員目線ではない。
従業員が主人公になったらどうなるか?ゲームのタイトルだけど「リンクの冒険」をイメージしてストーリーテリングすると従業員目線になる。
3.Weで語る
経験上だが、コンサルティングの人が来て話すと、教えて指導するのは私(コンサルタント)、やるのはあなたたち(導入する会社の人たち)とYouで語る。
これではお互い共感もなければ信頼関係も成り立たない。
やはりそこはWeで語らないといけない。一緒にやっていこう!と
4.オンラインの活用
確かにかつては、現地にいって勉強会して、現地で指導してであったが、今もそうでなければならないだろうか。もちろん現地でないとできないこともある。でもそれにとらわれることもない。
現地にこだわらなければ、時間も9-17時にこだわることもない、可能性は広がってくる。

思考を変えてエキサイティングな仕事に

アウトカムは規格や基準で決められていても、そこに至るプロセスは、コンサルティングするものが自分で自由にデザインできる。
そういうデザイン思考をもたないと、結局はコスト戦争に巻き込まれ疲弊していってしまう。
そうではなくて、デザイン思考でエキサイティングな仕事にしていこう!
それを体感し提示した日だった。

本当にHACCPでいいのか

HACCPの歴史

平成26年(2014年)5月12日厚生労働省通知、「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針」でHACCP導入型管理運営基準が規定され、2016年1月13日、厚生労働省はHACCP導入を、食品関連企業に対して段階的に義務化する方針を固めたと報道された。
それをうけて、行政ではHACCP導入型管理運営基準を導入させるべく東奔西走しており、その説明会に参加した。
そももそも、製品が安全であるかどうかを考えるとき、抜き取り検査では、生産者危険と消費者危険を決めて、抜き取り数と合格判定個数が決められる。
NASAが要求した安全性は、不良率1PPM以下で、抜き取り検査を設計すると、とんでもない抜き取り数となり、実用的ではない。そこで、工程管理をきちんとし、その記録を残すという方法であるHACCPが考えだされた。
しかし、HACCPではどうしても管理できないものが一つある。それはいわゆる一括表示である。

自主回収の現状

独立行政法人農林水産消費安全技術センターが集計した自主回収情報によると、2014年度の自主回収950件のうち約半数の476件が表示不適切が理由で自主回収となっている。そしてこの表示不適切の原因の大半がアレルゲンの表示欠落やミスである。

HACCPにより工程管理がされている場合、可能性のある危害については非常に低い不良率で管理されている。しかしながら、何らかの理由で製品の仕様が変わり、それが一括表示の変更に影響をおよぼす場合、この管理については、原稿のHACCPの7原則12手順ではフォローしきれない。
HACCPで管理している危害によるリスクが発生したとしても、即生死に関わる事例は少ない。しかしながら、アレルゲンの表示が欠落していた場合は、即生死につながる。
そう考えたら、どちらが重要だろうかは言わずともわかるはずである。

本当の安全のために

よって、これの仕組み化を進めている。
決められたことはしないといけないが、決められたことしかしてはいけないという決まりはない。
決められたフレームを大きく越えて考えた事柄が有機的につながることによって新しい世界が広がる。
さぁ、枠を越え、越境しよう!