FSMA関してお話をしました

一般社団法人広島県食品工業協会主催、食の安全・安心セミナーで FSMA に関してお話しました。
今回は、FSMAに関する知識がゼロベースに方が大半だったので、以下のような内容となりました。

・FSMAが叫ばれている理由
・FSMA設立の背景・概略
・ヒト用食品に関する規則( PCHF )

これらのお話をした後に、同じフローダイアグラムを使って、HACCPでのハザード分析→HACCPプランを作成した場合と、PCHFで求められているハザード分析→予防コントロールの作成をするとどうなるかを提示し、その違いを説明しました。
今回は参加されている方の職位や時間の都合でこちらからの説明のみでしたが、次回は実務者の方をお招きしてワークショップをする予定です。

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セミナー開催とデザイン思考

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今回、10-17時(間に昼休憩1時間)のロングセミナーで講師をさせていただきました。
(つまり10-17時の間、私ひとりが話す)
もともとこのお話をいただいたときに、よくあるセミナーとは違うデザインをしよう!と考え、実際に行いました。
詳細は次のとおり。

1.ニッチな内容で勝負

初め食品安全について話をしてほしいという依頼でした。
食品安全についてといっても広いので、具体的にどのような内容がいいかと主催者に問い合わせしたところ、食品安全の範疇ならばお任せしますということでした。
さて、何を選ぶか。大勢の方に来て欲しいと思うとどうしても全体に関連する内容になってしまう。でもそうすると、結局刺さらないし、話し手として他の人でも話せる内容になってします。
そこで!刺さる人には刺さる内容ですごーくフォーカスした結果選んだのは「FSMA(食品安全近代化法)」について。
そして、FSMAついては、何をしないといけないか?という話ばかりが先行しているけど、そもそもこの法律ができた背景や意図がわからないと、この法律のコンテキストが理解できないし、理解できないと実務に落とし込んだときに、手順としてどうやったらいいのか霧の中。
なので、この法律ができた背景や意図から法律の全体像を示したのちに、最も関わりのある加工食品についての規則とそれにかかわる連邦規則についてお話しました。
ただの法律の説明だけなら、翻訳家の人もできる。そうではなくて、じゃあ実際の現場ではどうなるかを事例を踏まえて説明しました。
このような内容にしたおかげで、参加者の方には喜んでいただけました(^O^)/

2.参加費支払い・資料配布

そもそもゼミナーってどうして高額か?
参加費の授受と資料の印刷&ファイルに関する経費と人件費!
これを参加者の方にちょっとお願いするだけでこれらの経費はほぼゼロに。
その分、参加費を抑える形で還元。
具体的にはどうしたかというと、参加費はpaypal
イベントサイトでの集金もあるけど、今回はクローズドな会であったため、あえてpaypalを選択。
当日の資料はクラウドにあげておいて、paypalの支払いができた人から順にそのクラウドにアクセスするためのURLを連絡。参加者はそこからダウンロード
印刷スタイルは、各自の自由で♪
それに予め資料が手元にあるというのは、予習ができる→聞きたい焦点や質問したい焦点を絞ることができる。これはセミナーの受講者の理解度を高めるには重要なこと。アナログな反転授業でもある(いわゆる学校といわれるところではあれだけ反転授業が叫ばれているのにね。。。)

3.アクティブラーニング

10-17時まで、参加者がずっと聞くというのも辛いし、そういう形式は聞いてたようで聞いていない、振り返るとわかっていたはずなのに・・・となる。そのような事態を防ぐために、モジュールごとに頭の整理やもやもや、疑問点をThink-pair-shareで行いました。
参加者の方はペアの人と話すという発散を得て考えを収束できたと思います。
さらにフィジカル的にも気分転換になったようでした。

4.オンライン同時開催

参加したいけど、遠方なので現地には・・・・という方がたくさんいらっしゃったので、オンライン同時参加開催。
オンラインでの参加の方には予めセッションを行い、当日のFAQを含めて打ち合わせをさせていただき、いざ本番!
次回にむけての改善点はいくつかあったものの、地方にいても学ぶことができる!と喜んでいただけました。

やり方はいくらでも変えられる

セミナーで集客するには?の話になると、ほとんどが内容か金額が肝!となっていくようです。
内容については、すでに書いたとおりであり、
金額の話になると、それこそコストとの戦いで疲弊するパターンが多いです。なぜそうなるのか?セミナーそのもののデザインを変えない&固執しているからです。
世界全体が変革の時代、これでうまくいってたという成功体験は忘れて、身軽に新しいことに移っていかないと。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」を感じたセミナーでした。

ちなみに当日のスライドの一部はこちら

FSMA 輸送に関する規則がFinal ruleになりました

Food Safety Modernization Actの規則のうち、「Sanitary Transportation of Human and Animal Food 」がfinal ruleとなりました。

Sanitary Transportation of Human and Animal Food(食品と家畜試料の衛生的な運送)内容

proposed ruleまでの内容を知っている人もいるかもしれませんが、簡単に規則について説明

  1. 対象:米国内の輸送業者、(米国からみた)外国の輸送業者も適用
    規則の文章をみると、適用者が荷主、荷受人、積み込み業者、運搬人としており、米国で消費・流通する商品である限り、その輸送段階にはすべて適用されるという文脈です。
  2. 食品輸送装置の清潔さと汚染防御の義務
  3. 運送に関する情報(温度管理、交差汚染防御など)
  4. 運輸に従事する人のトレーニングとその記録
  5. 記録の作成と保存(温度管理、洗浄、前に積まれていた荷物など)
  6. 免除規定:企業規模のみならず、食品の種類によっても免除あり
    例 飲料に使う炭酸ガス、食品として利用される生きた状態の家畜、生の貝類、加工なしに動物性食品として使用するためのヒトの食品副産物

最終規則で変更された点

  • 運送業者の定義
    次のものは免除になりました 包装資材の運送、生の農産物(RAC)の運送
    その他詳細な部分も変更されています。

規則の効力は、中小企業が規則発表から2年後、その他の企業は1年後


 

現場ではどう捉えるかについては、改めてセミナー等でお話ししたいと思います。

FDAによる米国食品安全強化法(FSMA)セミナー

米国で2011年1月に成立したFood Safety Modernization Act(略してFSMA 日本語では食品安全近代化法とか食品安全強化法などと訳されている)の最終規則がほぼ出そろい、早いものでは今年2016年9月から適用される。
そこで、この最終規則をもとに何を準備しなければならないのかの解説がJETRO並びにFDA局員からあった。
主な話は以下の通り。

1.食品安全強化法のうち、対米輸出国として重要となる規則は、
(1)Preventive Controls for Human Food (略してPCHF ヒト用食品の危害予防管理に関する規則)
(2)Produce Safety Standards (農産物の生産・収穫・包装・管理に関する基準)
(3)Foreign Supplier Verification Program (略してFSVP 輸入業者による外国食品業者検証プログラム)
以上、3つ。
加工食品は上記の(1)が、農産物及び農産物加工品は(2)が適用される。ただし農産物加工品については、消費環境や加工内容により(1)適用の加工食品扱いとなる場合がある。
米国内の輸入業者はすべての外国食品について(3)が適用される。
準備を始める際のポイントは、
・食品製造加工業者
適用される規則及びその範囲の確認→企業規模による適用期日の確認→PCQIの決定並びに必要に応じてトレーニング→取り扱い商品の危害分析→サプライチェーンプログラムやリコール計画の策定→モニタリング手順の策定→是正措置手順の策定→検証手順の策定→食品安全性計画の作成

2.Preventive Controls for Human Food  Final Rule
(正確には、Current Good Manufacturing Practice, Hazard Analysis, and Risk-Based Preventive Controls for Human Food )
Food Safety Plan(食品安全性計画)の作成が必要
・危害分析 意図しないもの、意図するもの双方必要。また化学的危害は放射性物質やアレルゲンを含む) さらに、重篤度や発生確率を考慮するだけでなく、ready-to-eatの食品における環境病原体の評価や施設を含む工程での要因の影響も考慮し、評価する必要がある。
・予防コントロール 危害を最小現に抑制あるいは予防を保証するための措置として
プロセス管理、食物アレルゲン管理、衛生管理、サプライチャーン管理、リコール計画が必要
さらにCCPのみならず、それ意外でも適切な管理が必要
・予防コントロールのマネジメントとして、モニタリング、是正措置、検証がある。とくに検証は予防コントロールの効果を保証するために適切に行あないといけない
・規則の名称が長いので前半のCurrent Good Manufacturing Practice, Hazard Analysis, and Risk-Basedを略していうことが多々あるが、HACCPでいうところのSSOPなどはcGMPにあるので、見落とさないように

3.Produce Safety Standards
・対象範囲 ヒト用の国産(米国産)及び輸入農産物 カット等が施された場合は農産物とはならない。また後に加工食品となりうる農産物(例えばトマトソース用のトマトなど)は免除の対象となる
・農産物安全基準として、以下の焦点をあてる(微生物汚染にフォーカス)
農業用水、動物由来の生物学的土壌改良、労働者の健康と衛生状態、設備・道具・建造物及び公衆衛生、家畜及び野生動物、栽培・収穫・包装・保管活動、発芽要件

4.質疑応答より
・FSSC22000、ISO22000、SQFなど国際規格がFSMAをカバーしているかはまだ分析していないので、現段階では言明できない
・アルコール飲料は対象外だが、みりん等調味料として扱われるものについては、現段階では回答できない
・PCQIについては順次情報がアップデートされる
・Seafood, Juiceは従来よりのHACCPが優先される。食肉・食肉製品はUSDAの管轄のためFSMAは関与しない