識別は神様ではない

不適合品の誤使用ニュース

こんなニュースが流れてきた。
回収ローストビーフ、客に提供、廃棄忘れ
不適合品(つまり廃棄処理しないといけない製品)を誤って提供していたとのこと

不適合品の内訳は、回収したのが50kg、
工場内で出荷停止になったものが220kg
これらのうち80kgが提供された。
原因は「回収した商品と在庫が混在し、廃棄するのを忘れていた」

この手の話があると、すぐに5Sができてないからだ、識別できていないからだ、
間違えないように識別するには・・・という話があがるが、本当にそうだろうか。
もちろん、原理原則として識別するのは当然のことである。
しかしながら、識別だけで防ぐことはできると考えることがそもそも間違っている。
ミスが発生するかもしれないと考え、他の方法で防ぐことを考えないといけない。
(リスクベースでの予防コントロール!)
上記の事例で考えると、「棚卸」と「歩留まり管理」は有効な防止策になりえる。
さて、どういうことか。

棚卸と歩留まり管理で不適合品を管理する

棚卸

工場内で出荷停止になった220kgは仕掛品であり、この会社の資産であるので、棚卸を行い簿価で計上しているはずである。出荷停止になったのが2013年であるならば、少なくとも2013年度と2014年度の決算はおこなっており、その時にこの廃棄しないといけない製品に対して何もアクションはなかったのか?
もし計上されていたにも関わらずそのままスルーしていたのなら、それは管理職あるいは経営層の責任である。
さらに、廃棄するものだからということで計上していなかったと仮定しよう。そうなるとこれは適切な経理処理をしていないことになる。

通常、不適合が発生した2013年度中に、廃棄稟議によって廃棄処理が決済されていると考える。それならば、廃棄されたことを最後まで確認していない管理職に責任がある。
廃棄されず工場内にあるのならば、その旨を記して棚卸させるべきである。

歩留まり管理

現場管理者にとって、工程ごとの歩留まり管理は重要で、わずかな数値の上下に一喜一憂するのが常である。そして、その数値が異常値であった場合は、何かあった?と気になる。
廃棄すべき製品が誤って使用されたのならば、歩留まりが急によくなるので、おや?となる。
場合によっては、前工程ででの出来高よりも投入量が多いという論理的にありえない事態になるし、それに気が付かないわけない。
そう考えると歩留まり管理はされていなかったのかもしれない。


 

識別は神様ではない

このようにに考えると、識別以外の方法で不適合品の流出は防ぐ方法はあるし、
これは、自主回収の原因のひとつである包材の誤使用の防止策にも利用できる。
そして、識別だけで再発防止をしようとするから、5S活動が疲弊するのである。
知識はジクソーパズルのように複数の要素から構築されていく。
それと同様に現場の管理も複数の要素で構築しなければならない。

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