寄生生物 サイクロスポラ(8/4加筆、8/20加筆)

最近、米国でサイクロスポラのアウトブレイクをよく耳にするので、サイクロスポラについてまとめてみた。

サイクロスポラは1990年代に米国・カナダでのアウトブレイクをきっかけに新たにみつけられた新興寄生虫であり、腸の感染症を引き起こします。
潜伏期間は7日前後と長いため、このサイクロスポラの影響であることがわかりにくく、原因食も判明しにくいです。
また、塩素など薬剤に対する耐性は不明ですが、いわゆる水道水レベルの塩素では効果がないことはわかっています。
主症状は水溶性の下痢でトイレの回数が著しく増えます。
その他の症状としては、
食欲不振、体重減少、むくみ、鼓腸、胃けいれん、悪心、おう吐、疲労感、筋肉痛及び軽度の発熱などです。
治療せずにほっておくと下痢症状が1ヶ月以上持続したり、再発を繰り返したりすることがあります。
なお、サイクロスポラ感染症である確定試験は糞便試料からの検査となります。
2013.8現在アメリカで主に治療薬として使用されているのは、トリメトプリムースルファメトキサゾールの組み合わせ。あるいは、サルファ剤アレルギーを持っている人のために、シプロまたはニタゾサキニドも可能な代替手段のようです。

汚染源は外界、つまり食材を生育している土地での水等により汚染されたものが除去しきれないまま提供されることによって引き起こされます。
日本ではほとんど発生例はありませんが、サイクロスポラ感染症がよく見られる国(中南米、カリブ海の島々、東欧の一部、東南アジアなど)では、生ものや生水は控え、よく加熱されたものを食べましょう。
また、これらの地域に旅行にいって、風邪に似た症状や下痢が3日以上とまらないときはすみやかに病院に行きましょう。

今回のアメリカでのアウトブレイクの原因食品はサラダミックスであることがわかっています(日本で言うところのサラダ用カット野菜ミックス)。そのため、原因究明のために生産もとにて現在調査中。新しい情報が入ればアップデートします。
また、消費者にはサラダミックスを使用する時は水と酢で洗うように指示がでています。こちらについてはサイクロスポラに酢が効果があるのかも含めて効果的な予防法の検証を確認していきます。

 

8/20加筆
米国でアウトブレイクしたサイクロスポラ症は症例数600、発生した州は20州に拡大
さらに、発症日のほとんどが6月中頃~7月中頃であったにもかかわらず、250症例が8月に発生。
原因食材とルートは判明しているが、現在CDCで医療情報を収集中。
また、エピカーブを見る限り単一暴露ではないため、原因調査続行中。